あたしも確かに、皆さんと同じく山羊と羊とロバを庭(庭?)でたくさん飼うのとか超憧れます。しかし現実問題それは厳しい。悩ましいところですね。
そのかわりに、菌類なんていかが?忙しい社会人でも庭がなくても大丈夫。
猫でも10匹飼うのは大変でしょうが、あたし飼ってる菌の数は余裕で億のオーダーです。むろん数えたことはないけども。
で、この億とかの単位でいる菌どもに、再びあれを食わせることにしました。
小麦粉です。
今まで数回、中種法によるパン作りは失敗を重ねています。
少し前に「しばらくの間はやらん」と言っていた舌の根も乾かないうちにこれだ。
だって葡萄を食わせてた酵母ビンのオリが、たくさんたまってたんだもの。
小麦粉を100g計り、ビンに投入。テキトウに撹拌してちょいと保温してやり、放置。基本ほっといてもいいペットなのがとても良いです。散歩させたりブラシかけたりしなくていいんです。
懲りずに中種トライ
前回の失敗の根本的な原因はひとえに、まだ発酵終わってないのに、発酵そのものが失敗したと早合点し、焼いた/投げたという二点につきます。膨らんでないしもういいや、焼いちゃおう→ひどいパンができるの流れ。
あたしはドライイーストのスピード感覚でいたため、天然酵母とやらがこれほどスローライフで、ゆとりで、おっとり系ゆるふわな奴らだということを知りませんでした。
コナと酵母液を混ぜ、台所に放置。あたしも進化したもんだと思いますつくづく。根拠なしにこういう行動は忌避されるべきもの(だって腐るじゃんと思ってました)だったあの頃が懐かしい。
最初のうちは全然、なーんの動きもないんですが、だんだん膨らんできます。実際どうなっちゃうのか想像もつきませんがひたすら、倍以上に膨れるまで我慢。
そして倍きた、とうとう倍に膨らんだ。しかしその日は平日、パン焼く元気はないぞ。どうする。
寒い台所で育った連中ですが、更に寒い冷蔵庫にビンごと放り込み、週末まで放置です。
倍になるまで3日ほど、冷蔵庫で2日くらいは放置されてた気がします。ひどい話です。
しかし3日もかかるんじゃ、その日に思いついて天然酵母パン焼いちゃうキャピとかは現実的ではないですね。
その後もスローライフ
中種に使った粉は100g。酵母液の重量は不明です。適当に混ぜたので。
こいつらをボウルにあけ、量ります。マイナス100gした重量が水なわけです。菌の重量は考えない。
残りのコナ200gやら砂糖やらアレコレを混ぜ、お気に入りのマーブルめん台でコネにコネた後で一次発酵に取り掛かります。
ここでも、ドライイーストを使うよりは心持ち長めに時間を取ります。しかし過発酵で失敗した前回の記憶があまりに苦い。頻繁にふくらみ具合をチェックします。
ふくらみがやっと倍。ここまで90分くらいか。思ったほど長くはなかった。
スケッパーで種を小分けにして寝かせたり整形したり。そんで二次発酵。
二次発酵はやはり長めで、つごう2時間近くはかかったんでないか。うまく焼けたとき同様のふくらみ方をしているのを見て、この時点でやっと勝利を確信。いける、いけますぞ。
さっそく余熱→焼成。
おいしくできますように。
そして
上手に焼けましたー!
皮も薄皮です。中の生地も、あたしにしてはよく膨らんでいます。ドリュールはちょっと失敗、パリっと感が少ない。これは今後、要研究です。暖家のパンは何塗ってんだろうあれ。
が、ここで、まさかのひび割れ。まさかっていうのは大げさか。黒糖ロールみたいな巻き方をしたパンが、窯伸びの際にひび割れておりました。
このヒビ割れの場合の原因は、発酵がハンパだった場合でした。もっと膨らんだ状態で焼かなければならなかった。
つまり、二次発酵はまだまだいけたということのようです。
まじっすか。かなりふくらんでたんですけど、本当はまだまだいけたんすか。
次回はもっといけると。やはりそろそろパウンドケーキ型の出番な気がする。発酵や焼成の際、膨らんだパン同士がくっついちゃう。縦方向に伸びるやつを用意して、スペースを稼がないといけません。
そしてそういうパウンドケーキ型は既に買ってあるのです。剥がれない;;とか対策の紙もある。
次回はこいつらが登場の予定。
発酵やドリュールでケチはついたものの、ドライイーストじゃないパンでもちゃんと焼くとこまでこれました。進歩進歩!