DANKE(暖家)って名前の、有名店だったらしいですがパン屋さんを近所で見つけました。
今までもその店に気づくチャンスは割とあったはずで、このへんに住んで3年経過してるんですが、まったく認識していませんでした。自分でパンを焼くようになったことでパンへの興味が出てきたのでありましょう。
あたしの焼く、へたっぴパンを食べさせてばかりのかわいそうなヨメのため、久々の本物のパンを食べさせるために、お店に入ります。
なんすかね、パン屋のあの芳香つうのはこう、人間の警戒心とかすべて粉々にしますね。
あーうまそうー(´∀`)みたいな、もうダメです。ちょっと「見てみる」つもりが「さてなに買おうかな」になってしまう。近隣の住人の皆様は毎日コレに耐えて米粒とか蕎麦とか食べるわけ?どんだけ忍耐力あんだよ。慣れるの?

クロワッサン、ハイジの白パン(あちこちでよく見かけますねコレ)、レーズンパン、コッペパンを買って帰還。
コレ買ったタイミングがココス?だかで腹いっぱいお昼食べた直後だったもので、こいつらを食べるのは翌日以降。
お腹いっぱいでうまいもん食べても美味しさわからないもの。
で、翌朝。
レーズンパン(ヨメのチョイス)とコッペパン(あたしのチョイス)を暖め、二人で食べてみます。
レーズンパンはヨメの好み通りだったらしく大興奮しております。もっちりして美味しかった。
あたしが選んだのはコッペパンです。べつにコッペパン好きな訳じゃないです。ヨメが好きなパンだというのを昔から聞いていたので買ってみたのでした。
#食べちゃったので写真はございませーん

わざわざ金だしてコッペパンとかw

そもそも、あたしにとってコッペパンとは貧乏人の食べる質素な哀れなパンであり、大してうまくもないもんだからジャムだのマーガリンだのを塗ったくって飲み込むしかない、取るに足らないパンという認識であります。戦中戦後の物資に不足した時代の残滓を感じられるパン。なんでそんなもんわざわざ金だして買うんですかと。むしろいい感じのパン屋にコッペパンが置かれている事自体に首を傾げるといった体であります。

この店のこのコッペパンですが、売り方もやや変というか、他のパン同様に並ぶんじゃないんです。レジ横のケースに積み上がり、各種ジャム塗りますと書いてある。なのに値段はそのへんの他のパンとたいしてかわらない。
異様と言っていい。
このディスプレイに違和感を感じたというのが、あたしがコッペパンを選択したほんとうの理由だったんではないかと思います。
ほんとに取るに足らない、貧乏人が買えよというくらいのものだったらもうちっと置き方がある。端の棚に積み上げればいい。でもこれはレジ横だ。スーパーのレジ横で小さい羊羹とかカニパンとか売ってるな、あそこだ。
「帰り道でかじりながら帰っちゃおうかな」
というのでついでにコレも、と買う商品が占める位置にコレがある。
貧乏人に売ってるのではなく、日常的に来る客に対して、ついでに買わせようとしているポジショニングであると感じたわけです。
が、こいつはスーパーでガム置いてるのとは話が違います。パン屋がパン置いてるのです、お気軽にお買い上げくださいポジションに。経営者が正真正銘のバカなのでもなければ、ここにまずい貧乏パンを置く道理がない。気軽に買えちゃうパンがまずいとか致命傷にしかならない。
あたしはコッペパンの置かれた位置を見て、
「この店が実は一番うまいと自信もって出しているパンはこいつだ」
と感じたわけです。あたしの直感はアテにならないし、実際のところは知らない。全部食べて物を言ってるわけじゃないんで、ごめんなさいね。
前置きが長くなりました。

すっごいうまいの。

こんなふんわりで軽いパンはじめて食べた。NASA新開発の軽量素材ですといわれる方がまだ現実味がある。
なんだこれうまいいい
で、写真のことなど一秒たりとも思い出すことなく二人で平らげ、おったまげたーおったまげたーと感心し続けておりました。
あたしが生涯食べたパンの中で、最もうまい一群に余裕で属するパンだと思います。
歩いていける範囲にこんなパン屋があったとは。
なんか川の方にもパン屋ありましたが、比較になりません。はっきりとこっちが圧倒的にすごくうまいです。

はー。
こないだ焼いたパン、わりとふんわり軽く焼けたなーって思ってたのよ。底がはりついて失敗はしたけど、これおいしいなーって。
この泥が軽いだって? 軽いってのはな、このコッペパンのことを言うんだよォォォォォォーッ!! ピギャァァァ
まあなんつうか、そういうかんじ。
埼玉まで来ることがあったら、あんたはまず暖家のコッペパンを買うべきです。黒豆きなこ塗ってもらうと良いですよ。
あたしもいつか、あんなふんわりなコッペパン焼けるようになりたい。

埼玉県戸田市のパン屋は石窯パン工房 暖家
ここ。なんちゃらパンとかそういうのに騙されず、まずコッペパンを買いなさい。おねーさんとの約束ですよ。

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