初音ミクを購入してしまったおねーさんです。
血迷ったのは確かですけど言い訳できません。
もうなんとでも言ってください。わああああん
マシンボイスというと、
「18階デス」
「ゴ利用アリガトウゴザイマシタ」
みたいなのを連想するけれど、だいぶ変わってきましたね。ね。
さて。
掲題のシャロン・アップルというのはマクロスプラスって映画にでてきた、バーチャルアイドルみたいなのの名前です。
滅多なことでアニメを見ないあたくしがなんでこんなのを知っているかというと、
「別格だから見ておけ」
っていわれて、半ば無理矢理アニオタの友達に見せられたことがあるの。こいつのチョイスは間違ってなかったね。
話はあんまり覚えてないけれど、ストーリーの背景や設定、そして音楽はとても良かった記憶があります。
暇だったら見てみて頂戴。音楽はとてもイイヨ。DOLと同じく菅野よう子の仕事らしい。
そしてこの「音楽」、映画のサントラに近いものなんですが、シャロン・アップルという名義ででています。
映画に出てきたバーチャルアイドルのアルバムという位置づけなのね。にくいなあ。
くわしくはWikipediaあたりで。
で。
このシャロン・アップルは、ストーリーのヒロインの声をサンプリングして、さらに疑似人格入れてなんていう存在で、いろんな角度からヒロインの存在そのものを脅かしていくのだけれど、このストーリーの経緯に似たものを感じさせる出来事が、初音ミクという商品の開発の際にもあったようで興味深かった。
当初は、歌手をターゲットに「この商品の素材になってください」みたいな交渉をしていたらしいのね。そうとう難航したらしい。自分のクローンをつくられるようでいやだ、なんていう声もあったとか。
ITMediaに記事があります。
この感覚は歌手独特、声優独特のものがあるんだろうなと思う。声もやっぱり自分の一部であることに間違いなくて、自分じゃない自分の声が他人の手から作り出される、ある種の居心地の悪さを肌で感じるんだろうなというような。
シャロン・アップルは、映画では人々を陶酔させる疑似人格でした。
巷の一部をにぎわせている初音ミクはそこまですごいものではないのだけれど、一般の人のところにまで(半)人工の音声が「楽器」として下りてきたことは特筆すべき点なのだと思います(ほんとはもっと以前からこういう商品がでてはいたんだけど、ここまで大騒ぎになるほど売れるケースというのはなかった)。
なんで前からある類の商品がここにきて?というくだりは、Youtubeやニコニコが地盤を整えた、絶妙のタイミングだったと評する人が多い。これには同感。タイミングってあるよね。
かなり外れるけど、むかし浜崎ナントカの歌を聴いたときに覚えた感覚に似てもいました。
「あーこいつは歌手じゃなくて楽器だわ」みたいな。好きな人サーセン。
相当に音をいじっているであろうことはわかったけれど、それにしてもシンセの音との相性が良くて、楽器だと感じたのね。ナニを歌っているかとかはいっさい興味がなかったし、ファンになるとかいうのは全然なかったけれど。
楽器のような肉声があって、肉声にほど近い楽器としての声があって。
さいきんじゃ歌手なんて声でりゃいいんだっていわれる世の中じゃないですか。声が出さえすれば機械でゴリゴリやって、メイクもSFXバリにやって完璧なアイドルの一丁上がり。こういう時代にいるんだなあ、て。
さて初音ミク、発売から一月半経過して、なんだっていまさらこんなことを書いているのかという気にもなりはするのですけれど、備忘みたいなもんなんだよ付き合わせてごめんよ。
きっと題名の二つのキーワードで記事書いてる人ゴマンといるよね。
マクロスの世界は別としても、あの世界に描かれた時代近づきつつあるんだという実感を、多くの人が共有しているのじゃないかと、思う。
じりじりとそれは到来しようとしていて、まさかとおもっていた未来の幕開けに立ち会えちゃうんじゃないかという期待のようなものとか。
恥ずかしながら、ほんとに恥ずかしいんだけど。
はずかしいのでこっそり続きに書くことにする(-ー;
ニコニコに上がっていた、初音ミクの音声を使ってつくられたオリジナルの曲のいくつかを聴いて、あたし泣きました。
泣いてる自分もびっくりだよ!なんでマシンボイスで感動とかするんだよーありえないよー
でもどかどか涙出てしまって、これはいったいなんだと。
シャロン・アップルとは違って、ユーザが命を吹き込まない限り、初音ミクはなにもできないのね。おまけにけっこう頑張らないと、やっぱ安っぽいマシンボイスでおわっちゃうケースも多々ある。
そういったあたりの背景をうまくくみ取って歌詞にしたいくつかの歌があって、それらは人口音声っぽい癖もまだまだあったし荒削りなところもあったんだけど、機械にしか歌えない歌だったりしたのよ。
人が歌ってもなにも伝わってこないだろう、機械だからこそ歌える歌詞がそこにあったのね。それはすごい発見をしたように感じさせてくれる出来事でもあったのだけれど、同時にとても悲しくなって泣いたのね。
おそらくその大部分はたんなるニンゲンの勝手な思い入れでしかないのだけれど、まさかキカイがニンゲンに涙を流させる日が来るとは、さすがに思わなかった。
ちなみに、初音ミクで散々泣いたあとはディレイ・ラマ(そういうソフトがあるらしい)で散々笑って、
これでまた泣きました。
正確にはあたしはリアルタイムにこの時代じゃないんだけど(だってほら女子高生だし)、この曲に感じた悲しさというのは、初音ミクで泣いたなにかに通じるものが混じっていたような気がするのね。
むかーーーし、
ASIMOと少女がスペインの街角でステップ踏んでる
HONDAのCMあったのおぼえてる?
コーネリアスが音つくってたの。
あれの、味のあるオジサン声が
いわゆる『初音ミク』(サンプリングではなく)だったことに、
当時ずいぶんびっくりしたのをなんだか思い出しました。