あんま気の利いた考察できないけど思いつき。
誰かが書いてて気付いたが、以降リビングメモリーって言っててアンロストワールドって使われてねえ。じゃあなんでつけた。
わりとけっこうな数の人が、リビングメモリーにおけるシャットダウンを「死」や「別れ」と受け取っているように見える。ストーリー上の側面はそうだけど。
あれってわたしの畑(意外でしょうがIT業界に四半世紀います)での表現に置き換えると、別に死を表現してる「ように見せただけ」だよねって印象になる。
リビングメモリーそのものを一種のクラウドサービスと例えて(例えてっていうか明らかにモチーフがそれだから二重に変なことになるけど)、シャットダウンって行為自体が起動していたインスタンスを落としたことを意味する。
立ち上げた仮想マシンのメモリを開放しただけだから(条件付きだが)いつでも復活できると思うよ、って話。
ストーリーの意味合い的には死なんだけど、すっげえつまんない身も蓋もない言い方をすると「起動し直すとケロッとでてくると思うよ・ただプレイヤーが萎えるからしないだろうね」的なことを言いたかった。
インスタンスってなんだよ
- 誰かがサスタシャに行くと言い出し、ボタンを押します
- サスタシャの設定を読み込んで仮想マシンが起動します
- ヒカセン4人のデータを転送して、元の世界からいったん消します
- インスタンスで得た情報(取得アイテムとか経験値)を記録します
- クリアしたら元の世界側へデータを転送します
- サスタシャインスタンスを(専有したメモリから開放して)消します
- (実際には次のパーティー用に初期化して、改めてプレイヤーを転送させてるかも)
たとえば、私たちがサスタシャに行って帰ってくるときはこんなことをしている。
ヒカセンは「そうでしょう知ってるよ」って肌感を既に持ってると思う。遊んでるだけなのにITリテラシーけっこう高いとこまで行ってるんだよね。すごいことよ。
「インスタンス」はFF14だとふつうに汎用的な使われ方をしてるが、物理的なコンピュータ(群)の上に立ち上げた仮想マシンとか処理の塊を指す。
本質はメモリ上に展開された、データとプログラムの塊。
ちなみにサスタシャの設定を読み込む処理をしてるのも、間違いなく仮想マシンのはず。リムサ・ロミンサ仮想マシンとか、西ラノシア仮想マシンとかがそれぞれインスタンスとして立ち上がっている。
仮想マシンが他の仮想マシンを起動したり落としたり、相互に通信しあってエオルゼア全体が動いている。
いまみたいな混雑している時期に、エリアが複数に並列してたりするのはその良い証拠だ。サスタシャ専用サーバみたいなものがあるわけではない。たぶんね。
必要なときにリソース(メモリとCPUと通信量)の割り当てをして、不要になったら消すってことをやっている。
ハウジングエリアで庭具への制限が厳しいのは、ハウジングエリアを一個のインスタンスで実現してて、庭具の数 x 家の数みたいな掛け算で負荷が増えるタイプの施策を打ちにくいから。インスタンス増やしたところで解決できない。
みたいな。
※オメー見たことあんのかよって言われそう。見たことはねえよ。ねえけど、そう作るのがセオリーなんだよ。そうじゃなきゃインスタンスなんていう”内側”でしか使わない言葉をプレイヤー側に表出させる意味がない。
話を戻す
起動していたインスタンスってのは「この設定で起動するね」って雛形と、今回起動する用のパラメータ(設定)があるので、起動と状態の維持ににかかるコスト(こっちでいう電力・あっちでいう雷力と魂もしくはエーテル)を呑むならもう一度、まったく同じものを起動できる。
起動されているインスタンスの物理的な実体は、塔の何処かにあるデータセンターだ。
ゾラージャ戦の前にチラッと見る、魂が格納されてた箱じゃないよ。あれは魂をしまってた単なるストレージだから、風景は似てるけどハードディスクが大量に積み上がってる別物。
じゃあ何が失われたんですかっていうと、インスタンス起動中のメモリが揮発しました、起動中におきたあれこれ(住人同士の会話とか、どこを歩いたとか)が、おそらくストレージに保存(永続化なんて言い方をする)するまえに電プチに近いことをやったせいで消えたと。だから、同じインスタンスを起動し同じ人たちを再配置したとしても、ヒカセンと会話した記憶はおそらく持っていない。ここは設定次第だからどっちに転んでもいいけど、喪失を伴う表現をしてたから意図としてはそうだと思う。
メモ帳に文字書いて保存せずにPC再起動したら、書いてた内容消えちゃうよねみたいなことだ。
プログラム実装の話でいうとそんな間抜けなことは普通しない。私たちがFF14遊んでて停電とかで落ちても、ほぼ同じとこから再開できるでしょ。これは状態を常に保存し続けることで実現しているわけだが、そんなこと普通にやっとるはずなのよ。ほんとはね。
なんであれをシャットダウンして回ったのかというと、あのインスタンスを維持するリソースが用意しきれなくて、外の世界(の人)を収奪しないといけない。こっちはそれを阻止しないといけなかったからだった。
ただ電プチしたインスタンスにヒカセンもいるわけで、いっしょに消えちゃわないと辻褄が合わないんだけど、そこはゲームですしってことで。
(特権モードを持たせましたとまでは表現しないだろうし)
すぐにやらんとは思うが、あの塔の何処かにある「人・記憶」を格納してるストレージを壊さないことには、あの厄介な世界がはらんでいる脅威を取り除くことはできないよなー。
いつか取り扱うテーマになるはず。
また、スフェーンはいつか復活させられるだろう。その演出としてティアラをこれみよがしに出したわけだ。データはまだ残ってるんだよっていう暗示なんだろう。
ウェットには「スフェーンが望まない形で云々」って話になりそうだけど、そもそもあのスフェーン自体が本人じゃないからなあ。実在の人物をもとに作ったVtuberみたいなもんだから、なんとでもできそう。プリザベーションだっけ?の人々が好きなように改変したらいいわけでね。
余談
さて、現実のFF14もたくさんの物理サーバと、その上で稼働する仮想サーバ群によって運営されている。
同時にいくつのインスタンスが立ち上がってるんだろうなーとか想像すると、ちょっと具合悪くなる数なのは間違いなかろうと思う。
FF14の開発とインフラチームってまじでやばいんだよ。まじでやばい。
ろくに障害起こさないし起きても対応が引くくらい早いし、常に改善と拡大を並行でやってる。
意味分かんないもん。
人間の知恵と熱意を集積するとそんなことまでできるんだ?っていつも思う。