その他、細かいいろいろ。

「外つ国に行っていた光鱗戦闘団が帰ってきたんだとよ」

タコス屋で客が言ってる噂話なんだが、本気で感動した。ワンダラーパレスのハードに出てきた敵(トーテム立てたりいやらしい攻撃をしてた皆さん)が光鱗戦闘団。
ここでエオルゼアに出張ってきていた双頭のマムージャについてちゃんと触れているのがとくによかった。あとでミーラジャもこの話に触れている。
特別好きというほどじゃないけどマムージャは気にしてきた種族で、リムサ・ロミンサの飯屋で10年以上ブツブツ言ってるマムージャの出どころとか、いつか明らかになるのかなあとずっと言ってた。きれいにそのへんが回収されて、スッキリした。

「くそっ、野蛮人どもめ……」

この台詞も良かったなあ。なんか英雄殿とか言われまくって麻痺しつつあったタイミングで、そういえば昔はその呼ばれ方されてましたよねと思い出させてもらえた。
変な話ですけどシビレました。
あんだけ進歩した世界から見たら剣振り回して暴れてる連中はどう見たって蛮族に違いないからね。実によい。

ウクラマトが誘拐されてコーナ王子と協力するとこ

ここは流石にシナリオ下手だよね?無理あるの分かってて書いたよね?って思っている点。
これまでの流れでウクラマトの単独行動に信頼が置けないと全員が了解している(かなり強く印象付けされている)状況で「じゃあ行ってくる!」って飛び出すのを誰も静止しないし同行もしない。
王族ですけどね?
見送る選択するわけないよね????
じゃあ、まあ、うーん、あまりに突然で静止できなかったし時速100kmで走るし同行すると彼女に殴られかねなかったと仮定して、誘拐にあったと知ったコーナ王子がヒカセン一行を責めないのはなんで?
プレイヤーに選択を与えてないのにお兄ちゃんキレたら理不尽でしょってなるからだよね。
無理があるよね?

とにかく違和感が強かった。
あんだけ妹大好きお兄ちゃんとして描いてて、妹の奇行も理解している人がヒカセンを怒鳴りもしない?おまけにそれがかなりのオオゴトに発展してしまう。
石川夏子への信頼が強すぎることはむろん自覚しているが、彼女がこんな脇の甘い話を書きますかねえ?別の人書いたでしょ?って思ってしまう。
ただ、他の人が書いたにせよ、レビューしているはずの石川夏子や吉田直樹がこれを通すことが信じられない。よっぽどの事情がないと通らないだろこんなもん。

鏡像世界との接続についてのやつ

今回、アレキサンドリアのあった世界と原初世界がつながっちゃったわけだが、接続する時間軸はずれててもよいという設定を活かしてきた。これによって次以降の拡張でも「すんごい未来」「すんごい過去」へ自由に飛べるようになるシナリオ上の自由を得たのが、今後を楽しみにさせてくれる点だなーと思っている。

ゾラージャ戦とスフェーン戦の背景の共通項

どっちも曲がったトンネルみたいな背景の中で戦うのだけど、テイストはぜんぜん違う。ゾラージャの方はトラル様式の模様が浮いてるし、スフェーンの方はがっつりデジタル風に寄せてる。背景の構造だけは同じにしていて対比にしてるんだなーって。

リビングメモリーでの諸々

スフェーンが構築した仕組みを否定するべく突入するも、そこで保存されていたことで再会を可能にし、気持ちを伝えられるってシーンが連続するわけだが、このありようは大変によかった。
倒すべき敵のフィールドにいながら、ウクラマト・クルル・エレンディルの3人は”雲の上”での再会という莫大なメリットを享受している。敵だけどシステムを否定しきれなくなってしまった。
消さなきゃいけない人の役目と、消されるとなると感じるだろう気持ちの両方を見せてるのは見事だったなあ。
で、この手の再会をするだけの強い縁と無縁のヒカセンはそれらを「見守る人」なので、自身に限ってはこの葛藤や奇妙な罪悪感と無縁である、つうのがまた、見事だったなあと。

で、そういう配慮されてるんだなあって考えちゃう自分がいて、そこで「集中力を欠いてるなー」「ほんとに傍観者としてやってるなー」って思ってたりするわけ。
くり返し言うが良い悪いの話じゃない。

端から端までアメリカだったなあ

ジャズとスイングがかかる多人種の街から始まり、中南米から北米へと風景を変え、最後どうなるのかと思ったらシリコンバレーからの飛躍でGoogle・Amazon・MicroSoftがもつような巨大クラウドのゴリゴリの延長線にあるデジタル世界まで旅をした。
ウェアラブルデバイスとクラウドへの統合までを盛り込んで、その内側までを見せようとした。
徹頭徹尾アメリカにあるものと、そこからデタラメに飛躍した世界を詰めきり、それらがすべて魂とエーテルの世界における再解釈になっていて、ただただ感心する他なかった。
よくよく考えてみると「エスニック」みたいな風味をもたせるときって、日本、中国、インドや東南アジア、アフリカ風なんかはわりと出てきやすいし表現も通じやすいテーマだと思うけど、エスニックとしてのアメリカの風味って?ってところを集めるのはたいへんな挑戦だったろうと思う。

喋りのクセが強すぎた人々

イツメンじゃないキャラの声優さんたちが揃いも揃って大げさな声出してて、わたしはそれがクドさに拍車をかけていると感じた。

スフェーンとウクラマトは、キャラを印象づけたいってことなんだろうけど演技過剰できつかった。
バクージャジャとゾラージャはマジで酷かったと思っている。
序盤のスフェーンのわざとらしい喋り方は肉体ないっぽさを出すので200歩譲っていいとして、バクージャジャやゾラージャが内心を吐露するところなんか、そんなわかりやすく泣き声入れてまで表現しないとダメだったの?みたいな。ゾラージャは普段の話し方も「そういうキャラ」をやろうとしてる感があって、痛々しいというか。
声優が下手とかじゃないだろうから、きっとディレクション面の味付けの話なんだよね。
そこまで伝えようとされないと伝わらないと思ってるんだ?なるほどね?って思うじゃんね。
新顔で演技がちょうどよかったのってコーナ王子くらいじゃないかな。

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